「女性の貧困」

最近、「女性の貧困」という言葉をよく耳にするようになりました。新型コロナウイルス感染症の蔓延で世の中が大きく変わってしまってから、もう二度目の春が過ぎました。そしてそれに伴って女性の自殺、小さな子供を道連れに無理心中などのニュースも増えているようで心が痛みます。女性は非正規雇用で働く事が多いので不況になると真っ先に解雇になる事が多く、特にシングルマザーの家庭などではその影響は大変深刻なものになると容易に想像がつきます。

でも一方で2019年のソニー生命が行った女性の活躍に関する意識調査(20歳~69歳の女性対象)では36.7%の女性ができるものなら専業主婦になりたいと思っているという結果が出ています。女性の中にも結構な割合で旦那さんの給料に頼って生きて行けるならその方が良いと考えている人がいるとは正直驚きました。別のアンケートではどうして専業主婦になりたいのか尋ねたものがありました。

その理由として
①子供をきちんと教育したい
②仕事はストレスが多いので嫌
③家事が得意だしその方が向いている
④趣味に時間が持てる
⑤旦那さんと一緒の時間が多く取れる
⑥仕事でやりたいことを成し遂げたので今度は家庭に入る道を選んだ
⑦夫の扶養控除の関係でちょっと働くのであればかえって損
⑧セレブ妻への憧れ

というものでした。分からないでもないです。仕事ももう30年近く続けていると、もっと違う時間を生きてみたいと思う事も少しはあります。そして確かにフルタイムで働いていると、子供に付きっ切りで勉強を教える時間も、塾に送り迎えする時間も、習い事さえ連れて行く時間もなかなか取れません。私もひとり息子がいますが、浪人もしましたし、心配しました。でも、幸いほったらかしでも今ではかえってしっかりしていて充実した大学生活を送っているので安心しています。

 社会に出て働かないのはストレスが少なくて楽と思っているのであれば、それは危険な考えです。働かないで他の人に頼って生きて行くというのは実は恐ろしいリスクがある事を女性はもっと知っておかないといけないと思います。結婚した人がいい人で性格が合うとは限りませんし、浮気もせず、ずっと健康でいつも優しくしてくれる、むしろそういう人の方が少ないと思います。何も疑わずに結婚、子育てをしてきてある日突然自分一人で生きて行かないといけなくなった時、初めて途方にくれるのでは遅いと思います。女性も子供の時から働くのが当たり前で、どんな仕事に就くか早いうちから考える社会になれば「女性の貧困」という言葉を聞く事が少なくなるのでは、またそういう社会になって欲しいと思います。